お伝えしたかった本当のこと 〜「やってみなはれ!」

2015年01月01日 00:00

つながるえいごの2回目のクリスマスプレゼンテーションが

無事に終了いたしました。

生徒の皆さん、ご家族の皆様、お手伝いいただいた方々、

そして見に来てくださったお客様に心より感謝申し上げます。

至らない点も多々あったかと思いますが、

地域の皆様の温かいご支援があるからこそ教室を続けることができる、

という当たり前のことを忘れることなく、

日々謙虚に精進してまいります。

 

来てくださった方の感想や全体の振り返りは次のメッセージにございます。

どうぞこちらもご覧いただけましたら嬉しいです。

 

お伝えしたかった本当のこと

 

実は発表会当日、本当はお伝えしたかった事をあきらめたんです。

Frozenのプレゼン終了後、

5分ほどコーチの時間を取っておいたのですが、

これから書く事をお話ししたら熱が入って

多分30分くらい話すのにかかってしまうとおもったんですね。

全体の発表はきっかり1時間で終わらせたかったので、

それはまずい。

ですから代わりに当日は、

私が最近感じた英語関連の温かい出来事

(スケートの羽生選手の演技をYouTubeでみたときの話)を

シェアしてみました。

子供達が「なんで私は英語を学んでいるのか」と

目的を再確認できる機会になれば、と願ってのことです。

 

しかしプレゼン後、二女に駄目出しされましたね。

子供達がどれだけ一生懸命練習してきたか、

という話をして欲しかったと(笑)。

彼女の気持ちはよくわかります。

私もなんとか短くまとめてお話しできないか、

と色々考えたのですがどうしてもあの場では伝えきれない!と思った。

そのくらい今回のプレゼンには深い意味があったんです。

それで代わりにこの場をつかって、

子供達とコーチがどんな風にこの3ヶ月間考え、

練習して過ごしてきたかを

皆様にしっかりお伝えしたいとおもっています。

 

*********

 

「やってみなはれ」の精神

 

Frozenの発表は本当に素晴らしいものでした。

ひいき目でなく、大変レベルの高いものでした。

生徒のみなさん、

ご家族の皆様は是非胸を張って、

この出来栄えを噛み締めていただきたいです。

でもびっくりするかもしれませんが

私は最初からこの結果を予想していたんですよ!

 

素晴らしいプレゼンになると確信していたので、

当日も全く心配していなかったんです。

ただの脳天気ではありません。

 

「みんなはできる」と信じて疑わなかったコーチを

みんなも信じてついてきてくれたこと、それが心から嬉しい。

でも「やり遂げた」のは子供達。

やっぱりコーチは応援する以外何にもしていないなぁ、

子供達の能力は計り知れないなぁというのが

正直な気持ちです。

 

この次のメッセージにもありますが、

ある生徒さんのお母様は

「これだけセリフの多い発表をできるのか心配」だったそうです。

これは率直でもっともな感想だと思います。

 

しかし英語を始めたばかりの小学校低学年の子供達に

これだけの発表が出来るという事実を、

私も含めて大人は正面からしっかりと見ないといけない。

私たちは何をするにも勝手に天井を作りがちです。

 

でもそんな時に呪文のように唱えてみたいのが、

今人気の朝ドラ「マッサン」によく出てくる言葉。

それはサントリー創業者をモデルにした登場人物が、

部下たちに発破をかける際に言う

「やってみなはれ」

です。

「信じているから君に任せるよ」という大人の応援のもとで、

とことん挑戦する面白さを

小さい頃から感じて欲しいのです。

 

私が地元の公立中学に入って初めて受けた英語の授業は、

面白くなかった。

楽しくない、というより

「子供だから分からないだろうと舐められている」ことが面白くない、

という感覚に近いでしょうか。

「面白くない」だけでなく、

「目標や夢」への導きがない状態で、

足元だけをみつめて前に進めと言われることに対する

フラストレーションもありました。

 

生徒にはまだ歩く力がないから、

まずは転ばないように、

教師や教材は生徒の足元半径1mだけを照らしてあげましょう。

そこから徐々に光の円を広げていけば、

子供達はまずは怪我をすることはありません、

のような。

 

うーん、私の言いたいこと、わかりますでしょうかねぇ?

言葉が足りないかもしれませんが、

つまり文法や単語の意味を勉強しなければ英語は理解できない。

だから、

全体をみるよりもまず部分から攻略する、

という教育です。

 

でもそんな暗闇の中で進めって言われても、

だったらどこにも進みたくないし、

そもそも挑戦する勇気も湧いてこない。

そんな気持ちになりませんか?

 

 私は、12才の頃感じたあのモヤモヤ感を

これからもずっと忘れずに、

生徒達に接していきたいと思っています。

庭の紫陽花をドライフラワーにしてアレンジしました

   庭の紫陽花をドライフラワーにしてアレンジしました

 

登る山は面白くなくちゃいけない

 

だからコーチの仕事は

まず何より子供達に登る山を見せること。

この山を登ったら、気分は最高だよ、と

誰よりもコーチ自身が楽しんで、

そしてワクワクしながら伝えます。

足元を確実にして転ばないことを優先するより、

とにかく「やってみなはれ」と、どんどん登ってみる。

そして何度も何度も登ることで、

自分の力で技術や筋力をつけていくことができる。

 

だからこのプレゼンテーションもみんなで登る山だったんです。

「登るのは自分ですよ。

登るための装備はこちらが準備して励ましますが、

あとは自分の力で登っていってください」というスタンスです。

でも「ひとりじゃないですよ、仲間がいます。

仲間と一緒だから挑戦できる、だから勇気が湧いてくる」と

サポートしてきました。

 

つながるえいごでは自分で考えて自分で学ぶという

「自主性を重視した学び」

「仲間との共同作業」

「楽しく、ワクワク、夢をみること」を

三本の柱にしています。

 

ですから第一の基本は自主練

すなわち宿題をしっかりやることです。

 

夏休みが終わってすぐから、

子供達はすぐこの frozenの練習に取り組み始めました。

まずこの発表内容のDVDを自宅で見て、

あとはひたすら真似をすることをくりかえしてきました。

子供はマネの天才です。

人間は真似をすることで学ぶ生き物です。

しかし私たちはいつからかマネを忘れて勉強を始めて、

歯を食いしばって頑張り、

楽しむことを忘れていってしまいますよね。

 

私は子供たちの持つ、

マネする力をたっぷり発揮させてあげたいとおもっています。

でも、それにはまず

マネしたい!と思えるような面白いコンテンツでないといけないし、

だからこそ繰り返し練習が苦にならなくなる。

 

レッスンは全員参加型で、

最初から最後までの舞台の通し練習を

かなり早い時期から繰り返しました。

ですから自分が覚えていなければみんなに迷惑をかけるな、

というのは最初からわかる状態をあえてつくるようにしてきました。

 

 

配役も子供達に全て任せています。

約束事はじゃんけんやくじ引きで決めないこと。

話し合って決めること。

大人の信頼があると、ちゃんとうまい具合に落ち着くものです。

話し合って決めることの利点は

ownership of learningが子供たちの中に自然発生すること。

自分の役割に責任を感じるから

自主練に自然と向かえるのです。

ownership に関する過去のメッセージはこちら  

 

そして演技のアイデアや、

立ち位置といった細かい事にも

子供達の意見が沢山とりいれられています。

舞台の一部と二部で配役が入れ替わりますので、

第一部の子が演技している時は二部の子達が演技をみて駄目出しする、

というようなことを

私が何も言わなくてもごく自主的にやってくれました。

 

記念ビデオだけじゃもったいない 

 

発表会って大抵の場合

ビデオ撮影して後日購入できたりしますよね。

 

でもわたし、それでは遅い、もったいないとおもいます。

やはりもっと前から自分で見て、

工夫していくチャンスを子供達にあげたい。

 

そういう意味でうちでは

「大きい声で、堂々と」と

指導する以外の細かいことは教室の場では行いませんが、

リハーサルのビデオを

レッスン後にYouTubeで共有してきました。

 

どうなるかというと、

ビデオみたあと、みんなぐーーっと伸びるんですよ。

 

お母さんたちも、大変です。

お教室での練習風景のビデオなんて、正直言って、

うちの子は可愛いとかの綺麗事だけではない。

お友達はちゃんとできてるじゃないの、

あなたもちゃんと覚えなきゃ、ってなりますよね。

はい、コーチもそのあたりをちゃんと計算しているわけです。

それでも子供も自分でビデオ見ればすぐわかるわけですから、

お母さんに言われたからやらなきゃ、ってことにならない。

だから黙って見せてあげてください、と

保護者の皆様にはお伝えしている。

 

自分で「やろう」 と思う、

そう気づくためのサポートを

最大限にしてあげることで

生徒さんの潜在能力を引き出すコーチングを行っています。

 

このクリスマスプレゼンテーションという山を

3ヶ月間かけて登るにあたって、

子供達が息切れする場面が3回ほどあったとおもいます。

第一の難関を乗り越えるために

コーチは「口元ゆっくりビデオ」を作りお渡ししました。

次に苦しくなった時はセリフのカードを作ってお渡しました

(カードに関してのメッセージはこちら)。

そして最後のもう一踏ん張りのためにしたのが、

今申し上げたリハーサルビデオの共有です。 

 

これらがコーチが子供達に手渡した登山用の装備です。

あとは繰り返しになりますが「大きな声で堂々と」と伝えてきた

私は正直言って何も教えていないとおもいます。

練習メニューやプログラムを提供して、

励ます黒子なのです。

でもそれも保護者の皆様の大きなサポートあっての話。

 

つながるえいごファミリーの皆さんは

経験の浅いコーチを温かく見守り、

そして子供達を陰になり日向になり

応援してくださっています。

本当にありがとうございます。

 

 

さて、こうして無事プレゼンテーションが終わり、

いま生徒たちは何をしていると思いますか?

実は大量の英文を書き写しています。

プレゼン終了後、ほっとするのもつかの間、

子供達は沢山の宿題をコーチからもらって帰宅しました!

やっぱり私はスパルタコーチでしょうか?

でもちゃんとクリスマスプレゼントもありましたよ。

 

では何をコピーしているかというと、

Frozenのスクリプトです。

散々3ヶ月かけて覚えて声に出してきた文章を、

今やっと文字に変換しています。

「考えなくていいから、まるで筋トレのように何度も写しておいで」と

指導しているんですよ。

このトレーニングの意図についてのお話は、

また次回にしたいと思います。

 

One last message from Coach Mariko to all my students.

Thank you for the great presentation. 

 I am so proud of you and your hard work.  

I had a great time thanks to you all

and I wish you and your family a great holiday season

filled with love and joy.  

 

 

 

つながるえいごはユニセフのスクールフォーアフリカサポーターですつながるえいごはユニセフ スクールフォーアフリカマンスリーサポーターです。

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