「みんなちがってみんないい」

2015年06月26日 22:25

またまた前回のメッセージから随分時間がたってしまいました。

これからは毎月一回はメッセージを発信するようにします!

なんて、あー、言っちゃった。

でも、書きたい事がないわけではないんです。

むしろ山ほどあって、

書き留める時間がない程なんですよ。

こうして無理してでも約束しないと、あっという間に時が経って、

お話の鮮度も落ちてしまいますものね。

 

今日は、お教室に通い始めてまだ3ヶ月足らずのMちゃんのお話をしたいと思います。

実はこのお話も、ずっとずっと書こうと思いながら中々出来なかったもの。

 

Mちゃんは元気でひょうきん、チャーミングなお嬢さんです。

音読の発表も堂々と出来るし、表現力がすごい。

歌もノリノリ、感情をこめて会話練習もしてくれます。

 

音をそのまま聞いて覚えるのが得意で、

逆に本の文字を全く見ないでどんどん暗唱できるほど。

なので、もう少し文字に興味をもってもらおうかなと、

文字の並び替えパズルにも挑戦しようか、とアドバイスしました。

 

そんなわけで挑戦した初めてのword puzzleには

案の定苦労していました。

 

しかし切っ掛けとは面白い物で、

Mちゃんは突然「文字」に開眼。

翌週から最難関のdictation「英本の内容を聞いて書く」に挑戦してきたのです。

 

それもほぼノーミスで合格しました。

 

コーチにとっては鳥肌もの、雷にうたれたような衝撃!

 

High 5、High 10くらいの話じゃ済みません。

確か私は驚きと興奮でぴょんぴょん飛び跳ねて喜んでいたのでは?

と思います。

 

しかしMちゃんは来週も「聞いて書く」をやってくる、と言います。

まだABCもちょっと不安な、英語歴数ヶ月の小学3年生が、です。

 

その時コーチはちょっと戸惑ってしまいました。

8才と言う年齢は、「書く」よりも「大量に聞く」を優先したほうが

外国語学習には有効な年齢です。

 

ですから、

「Dictationは完璧で、せっかくやってきてくれたけど、

本当はビデオを聞いて読み込む練習をしてほしいな」

と言ってしまったのです。

 

なんだか前週のアドバイスと相反するものですよね。

 

レッスン終了後、1人になってあれやこれやと考えました。

 

そして、自分が本当に子供達に身につけて欲しい力とは何かを

もう一度考え直し、あいまいな自分の言動に反省し、

Mちゃんのお母様に大体こんな内容でメールしました。

 

「今日はMちゃんの『聞いて書く』素晴らしかったです!!!

でもやはり重視するのはリスニングと発声練習なので

『やっぱり読み込む練習を優先してほしいな』

とMちゃんに言ってしまいました。

でも反省しています。

撤回させてください。

Mちゃんが一番気持ちよくできる方法を試行錯誤しながら

進めて行って下さい。楽しいのが一番!」

 

私が反省して撤回した理由の一つにこんなことがあります。

パズルや暗唱、発展教材をとばして「聞いて書く」に合格したMちゃんをみて

他の子の目の色が変わったからです。

 

学校の授業では、何かをとばして、自分のやりたい勉強をさせてもらうことは決してありません。

ものには順序があり、みんなが同じ内容を同時に学びます。

 

つながるえいごのレッスンは、大枠は同じ教材を使用していますが、

アプローチや攻め方は子供の自由で進めています。

そのほうが、子供自身に学びに対する責任感 ownership of learning が出るからです。

 

みんなちがってみんないい。

音をマネして発音するのは得意だけれど、文字を読むのは苦手。

逆に文字を書いたり読んだりは好きだけど、大きい声がでない、

などなど。

でもみんな必ず輝く一面があって、それを上手く引き出してあげたい、

いつもそう思ってコーチしています。

 

ですから

MちゃんにはMちゃんの選んだやり方で、継続してもらうことにしました。

音読も併行してきちんとしてきてくれています。

 

実際、有り難い事にうちの教室に来て下さるお子さん達は

次はこれをやろう、と決めて着実に毎週課題に◯をもらって帰ります。

 

早く進んでいる子は、後から入会した子を率先して助けてくれますし、

始めて間もない子は早くみんなに追いつこう、とどんどん頑張ります。

 

Mちゃんが今も毎週絵本の「聞いて書く」に合格している姿は、

他のクラスの子たちも「私もできる、挑戦したい」という目標を与えてくれたのです。

 

これはコーチである私がいくら「できるよ」といってもなし得ない効果です。

本当にMちゃんの豪快な挑戦と、地道な努力には感謝しています。

 

あるレッスンの時、学年が下の子がWord Puzzleに挑戦していました。

するとそこにはアドバイスをしているMちゃんの姿がありました。

コーチの目頭が熱くなる授業中の一コマでした。

 

ただし英語学習は本人の努力もさることながら、

私は親のサポートが6、7割りを決めると思っています。

Mちゃんの努力もお母様の大きな支えのもとに成り立っているのです。

心から大感謝です。

 

次回はこの親のサポートについてのお話をしてみたいと思います。

 

つながるえいごはユニセフのスクールフォーアフリカサポーターですつながるえいごはユニセフ スクールフォーアフリカマンスリーサポーターです。

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