生徒様へのメッセージ vol.4 「考えすぎない、ということ」
2013年09月05日 12:09
考えすぎない、ということ
私たちはまず声帯を振動させ音を作り、体内で共鳴させ、
最後に口周辺、舌の筋肉を調整し、変化をつけることで言葉を発しています。
頭で音を覚えればうまく発音できる、と思いがちですが、
発声にも「筋トレ」が必要、と私は強く思っています。
テニスをうまくなりたくても週一回の練習をするか、毎日するかでは最終的に大きな違いをうみますね。
ですから「歌」「読書」を毎日続けて
口の周りの筋肉を英語の発声に合わせるトレーニングすることが大切なのです。
不思議なことに私たちは頭→体の命令系統が絶対であると思いがちです。
しかしながらアメリカの心理学者ポールエクマンの有名な実験にこんなものがあります。
彼は被験者の顔の様々な部分に電極を張りつけ、
電流を操作することで多様な表情をつくり、
気分の変化を調べました。
すると被験者は
笑顔にすると、楽しくなり幸福を感じ、
悲しい表情にすると、暗い気分になり悲しくなる、
ということを発見したのです。
つまり人体の命令系統は頭→体の一方通行ではない。
体を動かすことで脳はそれに合わせた感情を持つことになる、
というわかりやすい研究結果です。
これを英語の習得に置き換えてみます。
頭に詰め込む勉強をして、文法、単語、熟語など完璧にすれば
いつか話すことができるようになるという頭→体の一方通行でなく、
まず口を動かし続け、美しく、自分に興味のある英語を毎日15分話す。
そうするうちに脳が「私は英語をはなしている」→「話せる」という理解に変わっていくのではないか!
誠に素人ならではの勝手な論理ですが、私は強く思うのです。
ですから「英語を勉強してはいけません」と常々申しているわけなのですね。
さらに笑顔で英語を読めば「英語は楽しい」と脳は反応するわけですから、これをしない手はありません。
そういえば、職人の世界も一緒ですよね。
彼らは「蘊蓄=頭」からは入らない。
まずは真似る。手や体を動かす。
そうしてそれを毎日コツコツと続けることで一人前の匠になるわけです。
「知識」を詰め込んだからといって「技術」がついてくるわけではない。
ここでいう「知識」は「英語を勉強すること」、
「技術」が「話したり、聞いたりして英語を使いこなすこと」にあたりますでしょうか。
逆に「知識」が「技術」の邪魔をすることさえある。
だから親方は「つべこべ言ってるんじゃねえ」なんて
見習いに説明もしないで働かせる。
「俺の背中を見て覚えろってんだ」というやつです。
さて、ここでのキーワードが「背中を見て学ぶ」「真似る」。
次回はこの「真似る」についてお話したいとおもいます。
今回もおつきあい頂きましてありがとうございました。
つながるえいごはユニセフ スクールフォーアフリカのマンスリーサポーターです。
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